(5)家庭訪問調査はケースワーカーの華!?

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 ケースワーカーの重要な仕事の一つが家庭訪問調査です。自転車などで各ケースのお宅を訪問して、生活事情などを確認するのが目的ですが、家には個人の生活習慣が色濃く反映されるため、様々な事件が発生します。今回は私が経験した家庭訪問調査についてお話しします。

■意外と楽しかった家庭訪問調査

 先に述べた通り、各ケースのお宅を訪問して、生活事情などを確認するのが家庭訪問調査の目的です。訪問頻度については、世帯ごとに異なります(例:毎月、3か月に1回、半年に1回など)。生活状況が安定していれば(特段確認すべきことがない)半年に1回の訪問が多いです。

 家庭訪問調査では、以下の通り、様々なメリットがありました。

〇自転車で区内をグルグル回るので、地理感覚を養える(区職員としてとても大切)。

〇仕事の約1/3は外回り。自分で訪問スケジュールを組み立ててよく、裁量が広い

〇お気に入りのさぼり場所があり、気分転換ができた

〇自宅で話すため、その安心感から色々と話してくれるので関係性を構築するチャンス

 ちなみに、生活保護受給歴の長いケースは、歴代のケースワーカーをよく覚えています。あるケースは「前担当は鬼だった(隣の先輩)」と言っていましたが、2年後私から次の担当に引き継いだ時は、同じように「前担当(私)は鬼だった」と言っていたとのことです。

 対人業務ですから、向こうもこちらの反応を計っているんですね。なお、ケースワークを通じて、聴くスキル「傾聴」を是非身につけてください。誰でも自分の話を聞いてもらえるのは嬉しいもので、区職員に必須のスキルと私は考えています。偏りを持たず、聴くことに徹することは意外と難しいものです。皆さん自信はあるでしょうか?

■エピソード満載の家庭訪問調査

 先程は家庭訪問調査の良いところをお話ししましたが、実際のところ色々な事件に遭遇しました。数えきれないほどのエピソードがありますが、その中の一部をお話しします。

<年始の部屋死事件>

 単身・持病持ちの高齢単身世帯に年始の家庭訪問調査に伺うと、家の外には1週間分の新聞や郵便物が山積みに。窓の隙間から覗いてみると、ベッドから倒れて固まっている老人が‥。もちろん、直ちに事務所と警察に連絡しましたが、警察から身元確認するよう言われ、渋々遺体確認をすることに。

<宇宙と交信>  

 メンタル疾患を抱えている単身男性世帯。生活保護費を取りに来ないし、電話連絡も取れず、不在連絡メモも全く手を付けていない。家賃も滞納しており、やむを得ず大家立会いの下、家に入ると‥真っ暗な部屋の中に、いくつもの電源の入ったパソコン液晶画面が立ち並ぶ異常な光景の中、ケースがその真ん中に。何をやっているのか聞いてみると、宇宙から怪光線が飛んでおり、それを遮断しているのだとか。即刻、病院に連れて行きました。

 ケースワーカーを数年やると、両手の指に収まらないくらいの事件が発生します。その時は嫌なものですが、役所人生で色濃く覚えているのが、この時の経験ですね。

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