
各区によって実施の有無、また時期はまちまちですが、採用面接が一区切りする10・11月頃に「内定者懇談会」というものがあります。今回はこの内定者懇談会について、簡単な内容と実施する目的についてお話しします。
<採用担当者を悩ませる内定辞退>
採用担当者にとって頭の痛い問題が内定辞退です。職員総数は退職者予定者数や各部からの人員要求に基づいて算出しているため、採用人数に大きなずれがあってはなりません。そのため、内定辞退者が出ると追加採用となりますが、そのために面接官を確保したり、面接の実施起案をしたりと面倒な事務が発生します。
そこで、内定辞退を少しでも防ぐために行うのが、この内定者懇談会です。表向きは「同期のネットワークを構築するとともに、区の特徴を理解する‥」といったお堅い目的を掲げていますが、実際は内定辞退の防止の趣きが強いのが実情です。
<構成は区の説明と視察がメイン>
内定者懇談会の内容は似たり寄ったりだと思います。会場で幹部クラスからのお言葉、区の概要説明、その後に大型バスなどで区の名所を視察がスタンダードなパターンと言えます。
ちなみに私の場合、区最大のイベントに従事し、子供向けのポニー乗馬体験の誘導を「面倒くさいな。何でこんなことを‥」と思いながらやっていました。
今なら理解できますが、この内定者懇談会を実施するにあたり、内定者との連絡調整、内定者を受け入れてくれる部署との調整等、採用担当は相当な苦労があったものと思います。担当者は「採用事務にようやく区切りがついたのに、一息つく間もない」といった感じだと思います。私は「だるいなぁ」と思うだけのダメパターンでしたが、「このような機会を作っていただきありがとうございます」の一言を伝えるだけで、採用担当も苦労が少し報われることになると思います。ここでも感謝の気持ちが大切ですね。
<同期の仲間は一生もの。同期の絆は大切に>
内定者懇談会の目的の一つである「同期とのネットワークづくり」。これについては、大いに私は同意します。
自治体の規模にもよるでしょうが、私がかつて在籍した区は、ここ数年採用人数が100人を超え、同期の顔と名前が一致しないと後輩が言っていました。一方私の頃は、事務・技術職合わせて新規採用職員が40名弱でした。人数が少ないためか、入庁以来同期とはとても仲が良く、何かあった時は気軽に質問しあい仕事がやりやすくなるとともに、年1・2回は全員ではありませんが、同期で集まって飲み会を開催していました。同期は職場人生において一生の付き合いです。無理して飲み会等に行く必要はありませんが、「同期は大切にする」。これは常に忘れないでください。
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