
特別区人事院面接後に行われる各区採用面接のことは、よく覚えています。 3対1の面接で、3人掛けの中央部に年配の面接リーダーと思われる年配の男性職員がいました。私はもちろん受験者としてこの面接を受けました。また、補助員レベルですが、採用面接に携わった経験もあります。今回はこの各区面接について少しお話をしましょう。
まずは、面接の基本的なことから。
<各区面接の特徴>
〇面接員は課長級の職員3名で構成される。
〇中央に座っているのが面接リーダーで、人事課長や人材育成担当課長など、人事に近い課長が務める。面接はリーダーを中心に質疑が行われる。
〇面接時間は大体30分前後。
〇面接は多い時、1日10人程度行うこともある。
人事課長となると、それこそ何十回も面接をするので、「誰も同じように見えてくる」‥、何てことはなく、将来区の宝となる職員候補を一人一人きちんと見ています。「俺は元気さ重視」・「会話能力重視」といった、面接員によって重視するポイントが異なることがありますが、以下の3点は必ずチェックしていると思います。
<面接で重視されるポイント>
〇きちんと質問に対して、(会話力は下手でもいいから)相手が理解できるように答えようとする思いやりがあるか。(ダラダラ話すような独りよがりはNG)
〇受け応えに難がないか。(「こいつ、こっちの質問聞いているのか?」と思われたら、どんなに優秀でもOUT確定)。
〇誠実であるか。答えられない質問には、正直に「分かりません」と言える。但し、できればその後に「間違っているかもしれませんが、私は○○と思います」と伝えることで、誠実さと自分なりに考えて回答を導びこうとする姿勢をアピールできる。
私は国家公務員Ⅱ種で本命省庁の内定を、各区面接前にもらっていました。そのため、面接は正直どうでもよく、ほぼノーリサーチで面接に臨む「大バカ者」でした(最悪!)。
今でもよく覚えているのが、何かの質問に対して、「両親に感謝しています」と答えたところ、「では、どうやってご恩をお返ししますか?」と切り返しの質問を受けました。いい答えが思い浮かばず、間髪入れずに「出世して返します」と答えたら、面接員が大笑いしていました。良い例えとは言えませんが、受け応えの一例として紹介させてもらいました。
なお、面接のときだけでなく、区役所に着いた時から油断しないでください。
人事課職員が、受験者が役所に入った時から面接待合室の態度まで見ていることがあります。 私が面接補助をやったとき、採用担当から「応接室の態度」や会話の中で気になることがあったら教えてくださいと言われていました。
最後に面接員や、事務スタッフへの感謝の気持ちを忘れないでください。
それこそ人事課の採用担当は、100人近い受験者との個別調整、面接員の確保、日程調整など繁忙期は100時間近い残業をこなして、採用面接を運営しています。また、面接員も忙しい中、業務を調整して面接員の仕事を引き受けています。
面接で相当緊張しているでしょうが、「日程調整のメールありがとうございました」・「今日は面接の機会をいただきありがとうございました」といった一言があるだけで印象はぐっと変わるでしょう。感謝の気持ちが大切です。
新規採用面接は圧迫系の質問はまずありえないので、質問の意図を理解し、きちんとした受け答えができていれば、きっと合格できると思います。あと一歩で公務員になれます。頑張ってください。
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