観光案内所設立プロジェクト~公務員なのにこんな仕事するの?~

その他

その18「着物を買いに行く」

 運営に必要なものは、事務用品やユニフォームなど運営事業者に一部用意させるものを除いて、基本的には全て区側で用意しないといけない。買い揃えるべき商品として、超高額なものからマニアックなものまである。

 一番高額だった代物は物販用の冷蔵ケースで、100万円を楽に超える代物だった。詳細設計のT社の力を借りながら、柱の陰にすっぽり収まる冷蔵ケースを購入した。

 困ったのが椅子の購入。区長はイメージ図に描かれていた赤色のおしゃれな椅子をとりわけ気に入っていた。ところが、メーカーに問い合わせたところ、これは北欧のデザインチェアで1脚8万円と驚愕の値段だった。課長から「区長のお気に入りなのだから何としても手に入れろ」と厳命がくだったたが、こんな椅子を買えるわけがない。調べてみたら、楽天市場で型落ちの同型が80%くらい安い価格で販売されていた。区がネットで購入することはできないので、知り合いの業者を通じて購入させ、その業者からの請求で支払いを完了させた。

 マニアックなものとして、着物の購入である。これは外国人向けを想定した和文化体験で使うためのものだ。当然、どこで・何を買えばよいのか見当もつかない。色々と情報を探した結果、東京の馬喰町に中古で安価な着物を取りそろえた問屋通りがあることが分かり、現地に赴いた

 行って見て驚いたが、そこは全長300Mくらいの通りに無数の着物問屋が軒を並べる不思議な場所で、東京でこんな所があるのだと感動した。肝心の買い物はというと、とても一見の客が冷やかしで入れるような雰囲気ではない。ましてや卸専門の店舗が多く、「個人客お断り」の看板を出しているお店も数多く見られた。

 着物通りをトボトボ歩いていると個人客歓迎のお店があり、勇気を出して入店した。3フロアにびっしり着物が飾られており、着物を探すマダムの姿も見られた。歴史のありそうな店である。私はずぶの素人だが、優しい年配の女性が対応してくれた。

 訪問の理由を話し、こちらの要望を伝えた。

 ①外国人が楽しめる写真映えする柄

 ②男/女、大人用/こども用など様々なのバリエーション

 ③あまり高くない範囲で(できれば中古品)

 さすがは問屋さん。こちらの要望を聞き入れ、色々なバリエーションを用意してくれた。また、足袋など必要な小物も取り揃えてくれた。素人相手に丁寧に対応してくれたことを今でも感謝している。

 最後の関門は、和文化体験で外国人相手に指導できる人を見つけることである。これまたどこにも当てがない。知り合いを通じて、留学生を相手に着付けなどの和文化体験をボランティアで実施している人のうわさを聞きつけた。

 偶然だったが、その人が外国人を相手に着付け体験を実施するので、それを手伝ってくれるボランティアスタッフを募集しているとの情報を聞き、個人的に申し込んだ。日曜日1日かけてイベントを手伝い、その後、講師になってくれないか打診をした。この日は概要のみで、2回目はご自宅にお邪魔して、詳細な説明を行った。3回目は上司を伴って訪問し、「三顧の礼」をもって了解をもらった。とにかく動いて動いて、何とか運営に向けて人・物の準備を整えることができた。

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