観光案内所設立プロジェクト~公務員なのにこんな仕事するの?

その他

その17「オープニングセレモニー」

 案内所オープンがいよいよ間近に迫ってきた。オープンに際して何かやるとは思っていたが、派手なことが好きな区長の発案でオープニングセレモニーを開催することになった。出席者リストの作成・発送、式次第の作成、当日の段取りなど準備が必要となる。セレモニー関係はお偉いさん(区長のお友達)を呼ぶので気を遣う。

 もう一つ厄介な問題が生じた。区の案内所とは別に、駅ビルもまたセレモニーをオープン前日に行うとのことである。しかも駅ビル主催のセレモニーは、電鉄から招待数を30名程度に制限するよう指示が出ている。つまり同時期に以下2つのセレモニーを行うのである。

 ①オープン前日に駅ビル主催のセレモニー

 ②オープン当日に区単独のセレモニー

 当然①・②で出席者の重複が出てくるし、何よりお互い面倒である。普通の発想なら、電鉄のセレモニーの中で、区のセレモニーも実施するのが適当と考えるだろう。ところが区にもメンツがある(らしい)。まあ、区長のプライドと言ってもいいだろう。「何で電鉄主催のセレモニーに区が相乗りしなきゃいけないんだよ!」と考えるのである。人数規模も正気ではない、100名以上呼びたいとのことである。私は「そんなのやってられない。来る人も迷惑である」と必死で説得したが、区長のやりたいことを叶えるのが、部課長の役割である。オープン当日に区単独のセレモニーを実施することが決定した。

 こういったセレモニーは何をやるというよりも、誰を呼ぶかがポイントである。狭いネットワークであるため、区長の大事なお友達に「俺は呼ばれていない」というパターンが最悪だ。相当な時間をかけて名簿を作成した。あまり参考になる事例がなかったため、関係あると思う人をまずは担当者の私がピックアップして、部課長がそこから削りだす方式で作業を進めた。

 最終的に200名程度に絞り、後輩と残業しながら招待状の作成を行った。結局電鉄主催のセレモニーとの兼ね合いについては、あくまで区主催のセレモニーを前面に出し、電鉄主催のセレモニーについては、「オープン前日にはこんなセレモニーもありますよ」くらいの位置づけで、区主催セレモニーの招待状に同封することでけりをつけた。

 式の次第はいつも通りである。区長の挨拶、地元の名手からの挨拶、議員の挨拶に続いて乾杯(お茶・ジュース)の流れである。200名規模のセレモニーとなると、とても課内の職員だけでは対応しきれない。管理職を含む部の全職員を動員して、誘導、警備、受付、マイク回し、お偉いさんのお相手などを分担してもらった。この時は疲れきっていて、従事者に説明する場では、グダグダの説明しかできなかったが、皆さん「任せてください」と快く引き受けてくれた。基本的に公務員は優しい。こんな時に人の優しさのありがたみを感じる

 結果として、電鉄主催のセレモニーは区としての催しは特に行わず、自由に見学というスタイルを取った。そのため、ほとんど来場される方はいなかった。一方、オープニングセレモニーはありがたいことに100名を超える方々が来場した。所狭しと人があふれていたが、頼もしい部の仲間が的確に誘導し、無事にセレモニーを終えることができた

 小規模とは言えセレモニー開催の一通りの流れを身をもって知ることができたので、いい経験になった。この案内所立ち上げ業務全体に言えることだが、一人でできることには限界があり、如何に周囲の協力を得るか、そのためにどんな依頼の仕方をすると快く引き受けてくれるのか、役所だけでなくどんな職場でも必要となる大切な心構え・スキルを、中間管理職(係長)になるまえに学べたのは自分の中で大きな財産である。

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